日々の業務で、アプリ間を行き来しながらコピー&ペーストを繰り返していませんか?「この作業、できれば誰か…いや、AIが自動でやってくれたら」と思ったことがある人は多いはず。
そんな悩みをスマートに解決してくれるのが Google Workspace Studio。しかも、Google Workspaceユーザーなら追加費用なしで使えるという、かなり魅力的なツールなんです。
この記事では、Google Workspace Studioが持つ4つの特徴をわかりやすく紹介します。
Google Workspace Studioとは
Google Workspace Studioとは、Google Workspace上で業務の自動化を構築できる新しいAIプラットフォームです。コードを書く必要はなく、日常の言葉で「こうしたい」と伝えるだけで、AIがワークフローの流れを組み立ててくれます。
メール、スプレッドシート、ドキュメント、Chatなど、Workspace内のさまざまなサービスと連携できるため、これまで手作業で行っていた繰り返し処理を一気に自動化できるのが特徴。
さらに、AIによる柔軟な処理だけでなく、明確な条件を設定するルールベースの処理にも対応しており、幅広い業務に応用できますよ。
Google Workspace Studioの料金は?
Google Workspace Studioがまず優れているのは、圧倒的な手軽さとコストパフォーマンスです。対象のGoogle Workspaceアカウントがあれば、追加費用なしで利用できます。
外部の自動化ツールであるZapierは非常に便利ですが、無料プランでは2ステップまで。有料プランを使う場合は月額29ドル(約4,000円〜)が必要でした。
それに比べてGoogle Workspace Studioは追加費用ゼロ。組織全体で自動化を進めたい場合にも、導入ハードルが圧倒的に低いのが特徴です。
・Google Workspaceアカウントであること
・管理者が管理コンソールで「アルファ版機能」をオンにしていること
この2点を満たせば、すぐに利用を開始できますよ。
自然言語でつくる新しいワークフロー
Google Workspace Studioの魅力は、専門知識がなくても自然な言葉で指示するだけでワークフローを自動生成してくれる点です。
作りたい流れを普段の言い回しで入力するだけでOK。AIが意図を読み解き、必要なトリガーや処理を組み合わせたワークフローを自動で作成してくれますよ。
具体例:最新情報の収集〜通知まで自動化
たとえば次のようにお願いしてみてください。
「毎朝、最新のGeminiアップデート情報を収集して要約し、チャットに通知してほしい。さらに、その日の内容をスプレッドシートにも記録しておいて。」
これだけでAIは次の流れを構築します。
・トリガー:毎朝指定した時間に起動
・処理1:GeminiにWeb上の最新情報を問い合わせ、要約を作成
・処理2:要約をGoogle Chatへ通知
・処理3:スプレッドシートへ記録
細かな調整を加えれば、そのまま自分だけの自動化が完成します。
裏側を支える仕組み「変数」
このスムーズな自動化は「変数」によって成り立っています。変数とはステップの出力を一時的に保存する“箱”のような存在で、要約した内容を通知にも記録にも使えるのはこの仕組みのおかげです。
自動化を本格的に活用したい人は、まずこの「変数」を理解するのが近道です。
専門家AIチームを編成する「Gems連携」
Google Workspace Studioの大きな強みは、1つのAIにすべてを任せるのではなく、役割ごとに最適化された“専門家AI(Gems)”を複数組み合わせて運用できることです。
Gemsとは?
Gemsは、特定の役割に特化させてカスタマイズできるAIです。たとえば、次のような専門家を用意できます。
- 情報収集と要約に特化したGem
- 競合調査・分析に強いGem
- 構成作成や文章チェックが得意なGem
Gemsをあらかじめ設定しておくことで、毎回細かい指示を入力しなくても、一貫した品質で作業をこなしてくれます。
Studio × Gemsでできること
Google Workspace Studioはワークフローを組む“しくみ”、Gemsはその中で動く“専門家”。この2つを組み合わせることで、次のような チームワーク型のAI処理 が可能になります。
- リサーチGem → 要約を作成
- 構成Gem → 記事の見出し案を生成
- チェックGem → 文法・トンマナ・SEO観点で検証
- 最終出力をDocsやChatに自動反映
人のチームなら分業するような流れを、AI同士が自動で連携して進めてくれるイメージです。
AI+ルールで実現するミスゼロ自動化
Google Workspace Studioは、AI処理だけでなく、正確性の高いルールベースの自動化も同じワークフロー内で扱える点が特徴です。
AIとルールの使い分けが可能
Google Workspace Studioの強みは、AIの柔軟な処理とルールベースの厳密な処理を、一つのワークフローに共存させられるところです。
AIは要約や分類など、多少の曖昧さが許容される作業を得意とします。一方で、絶対に間違えたくない処理は、ルールで明確に指示することで100%の正確性を保てます。
たとえば、特定条件のメール添付をフォルダに保存し、その内容をスプレッドシートへ転記するなど、確実な動作が求められる場面で力を発揮します。
バックオフィス業務との相性が良い理由
バックオフィス業務は、経費処理やデータ転記など、ミスが許されない作業が多い領域です。
AIのハルシネーションが入り込むと致命的なミスにつながるため、条件が明確で手順が決まっている作業は、ルールベースで動かすのが最も安全です。一方で、情報整理や判断が必要な部分だけをAIに任せることで、正確性と効率化の両立が可能になります。
Google Workspace Studioなら、この二つのアプローチを自然に組み合わせて運用できますよ。
業務への取り入れ方
自動化を導入する際は、まず「AIに任せる部分」と「ルールで固定すべき部分」を分けることがポイントです。
たとえば、情報の整理や要約のように人によるばらつきが出やすい作業はAIに任せ、経費転記やファイル整理のようにミスが許されない作業はルールで固めると、安定した自動化が実現します。
Google Workspace Studioなら、これらの役割を一つのフローにまとめられるため、初心者でも段階的に効率化を進めやすい構造になっています。
まとめ:Google Workspace Studioは今すぐ試す価値あり
この記事では、Google Workspace Studioが持つ4つの魅力を紹介しました。
・追加費用なしで利用できる
・自然言語でワークフローを構築できる
・複数の専門AI(Gems)で高度な業務を自動化できる
・AIとルールを組み合わせた柔軟なワークフローが作れる
業務効率化を加速させたい人にとって、間違いなく強力なツールです。まずは小さな作業から自動化してみて、「AIが仕事を進めてくれる未来」を体験してみてください。

